糖尿病治療の3本柱は、食事療法・運動療法・薬物療法です。
この3本柱を駆使して血糖値を下げますが、そもそも血糖値が下がるのは、すい臓から「インスリン」が出るからです。糖尿病が長く続くとすい臓の力が弱っていき、最終的には半分の患者様にインスリン注射が必要になると言われています。
糖尿病の治療は、「インスリン」をすい臓から出す力を、なるべく長く保って節約できるようにすることです。
1.食事療法について
食事療法は糖尿病治療の基本です。食べ過ぎはたくさんのインスリンが必要になり、すい臓への負担となります。
食事療法の基本は、過剰なカロリーを摂るのを抑えることですが、一人ひとりのライフスタイルによって改善する点が異なります。
当院では、個別の栄養指導により、患者様にもっともストレスがかかりにくく、効果が高い食事のとり方を指導していきます。
- ワンポイントアドバイス
ー 食べる順番について ー - ①最初に野菜を食べる
- 野菜をたくさん食べるのが満腹感を高めるコツ
- ②主菜
- この時ご飯をなるべく残して後回しにするのがコツ
- ③最後にご飯
2.運動療法について
運動によって「インスリン」の効きが良くなり、血糖値が下がります。
また「血管年齢」を若く保つことにより、心筋梗塞や脳梗塞などの糖尿病合併症を防ぐ効果があります。
ゆっくり長い運動(歩く、自転車をこぐなど)の場合は、1週間に3回以上、1回に20~30分以上を目安に行います。筋トレなどの強い運動も有効です。
- ワンポイントアドバイス
ー 運動療法を始めるうえで注意する事 ー - 合併症の状態によっては運動を制限したほうが良い場合もあります。運動を始める前に必ず主治医にメディカルチェックを受けましょう。
3.薬物療法
一人ひとり異なる患者様の血糖プロフィールや合併症の状態により、6種類の内服薬と2種類の注射薬を使い分けます。
血糖値の動きは患者様によってかなり異なり、薬によっては低血糖などの思わぬ副作用が出ることがあります。当院では患者様の状態を詳しく評価して、最適な薬の処方ができるよう努めています。