1.腎臓の働き
腎臓は背中に2つある、ソラマメのような形をした臓器です。
血液から尿を作ることにより、主に下記3つの役割を持っています。
- ①老廃物を外に出す
- ②身体の水分量を調節する
- ③血液をつくるホルモンを出す。
2.慢性腎臓病(CKD)とは
腎臓の働きが正常の60%未満に低下した状態を「慢性腎臓病」と言います。
3.慢性腎臓病の症状
初期には、ほとんど症状がありません。検診などでの「尿たんぱく」「尿潜血」検査の異常で発見されることが多いです。
腎臓の働きが低下するにつれ、むくみ、だるさ、食欲低下などの自覚症状が出現し、10%以下になっても放置すると「尿毒症」になり命を落とすことになります。
4.慢性腎臓病の原因
糖尿病、糸球体腎炎、高血圧、遺伝による腎臓の病気などがあります。この中で、糖尿病が一番多い原因となっています。
5.慢性腎臓病を放置するとどうなるか?
治療をしないでそのままにしておくと、脳卒中や心筋梗塞、認知症などになりやすくなります。
また腎臓の働きがどんどん落ちていき、その機能が10%未満になると、透析などの治療が必要になります。
特に糖尿病が原因で起こる「糖尿病腎症」になると、放置すると数年以内に末期状態になります。一度落ちた腎臓の働きは基本的にもとに戻りません。進行を抑えることが重要です。