「ブドウ糖」は食べ物から吸収され、血管を通って身体の細胞に入り、生きていくためのエネルギー源になります。このとき、すい臓から出るホルモンである「インスリン」は、血液中のブドウ糖を細胞に運ぶための「カギ」の役割を果たしています。糖尿病とは、インスリンの働きが落ちた結果、血液中のブドウ糖が異常に増える病気(高血糖病)です。
糖尿病患者数の推移
日本の糖尿病患者および糖尿病予備群の患者数は年々増加の一途をたどっています。厚生労働省の「国民健康・栄養調査」によると、
- 「糖尿病が強く疑われる人」は 1997年 690万人 2002年 740万人 2007年 890万人
- 「糖尿病予備群」は 1997年 680万人 2002年 880万人 2007年 1,320万人
といずれも増加しており、2007年には、糖尿病および予備軍の患者数合計が2,210万人と推計されました。10年前の1997年の合計1,370万人と比較すると1.6倍に急増しているのです。
糖尿病の症状について
糖尿病は、初期のうちには自覚症状がほとんどありません。症状が現れたら病気は進んでいる場合が多いです。また、末期の状態になっても症状が出ないこともあります。
糖尿病とすい臓の機能について
糖尿病は発症した段階から血糖値を下げるホルモンである「インスリン」を出す能力が半分に落ちていると言われています。さらに糖尿病を放置して血糖値が高い状態が続くと、すい臓からインスリンを分泌する機能がどんどん落ちていき、薬を使っても血糖値をコントロールするのが難しくなってきます。
逆に発症時期からしっかり治療することによって、すい臓の機能を温存することができるようになります。